膝を曲げると痛い・階段がつらい人へ|原因とセルフケア
「膝を曲げるたびにズキッとする」「階段の上り下りがつらい」「膝の内側や後ろが痛む」こうした悩みを抱えている方は少なくありません。実は、こうした膝の痛みには共通したメカニズムが関係していることが多く、その理解が改善への第一歩となります。
膝関節の構造と痛みのメカニズム
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)・すねの骨(脛骨)・膝のお皿(膝蓋骨)の3つで構成されています。大腿骨と脛骨の間には半月板(クッション)と関節軟骨(なめらかな膜)があり、それぞれが衝撃の吸収と滑らかな動きを担っています。
膝を繰り返し曲げ伸ばしする日常動作や加齢によって、最初に半月板が損傷しやすくなります。半月板が傷んでくると、膝関節の安定性や衝撃吸収機能が低下し、続いて関節軟骨がすり減りはじめます。軟骨がすり減ると、その破片が関節内の滑膜(かつまく)を刺激して炎症が起こり、膝の曲げ伸ばし時に痛みを感じるようになります。
階段で膝が痛くなる理由
階段の昇降は、平地歩行に比べて膝にかかる負荷が大きくなります。
- 階段を下りるときに膝のお皿(膝蓋骨)周辺が痛む場合は、膝蓋大腿関節(太ももの骨と膝蓋骨の間にある関節)への過負荷が関係していることが多いです。
- 階段を上るときに内側が痛む場合は、鵞足炎(がそくえん)や内側半月板の損傷が原因として考えられます。
膝関節は外側よりも内側に体重が集中しやすい構造をしており、健康な状態でも内側への負荷はやや大きい傾向があります。そのため、軟骨がすり減ってクッション機能が低下してくると、内側への衝撃がより直接的に骨に伝わりやすくなります。特に階段の上り下りは膝の曲げ伸ばしの角度が大きくなるため、平地を歩くときよりも関節への圧力が増し、膝の内側に痛みを感じやすくなる傾向があります。
膝の内側・後ろが痛む主な原因3つ
膝まわりの筋肉の硬さ・アンバランス
膝関節は、大腿四頭筋・ハムストリングス・膝内側に付着する鵞足部の筋肉(縫工筋・薄筋・半腱様筋)など、複数の筋肉が連動して支えています。これらのいずれかが硬くなったり弱くなったりすると、膝関節全体のバランスが崩れや、膝関節に痛みを感じます。
鵞足炎
縫工筋・半腱様筋・薄筋という3つの筋肉の腱が集まり、膝の内側に「鵞足(がそく)」として付着しています。この付着部に繰り返しストレスがかかることで炎症が起こり、膝の内側に痛みがでます。また、変形性膝関節症の方に合併して見られることもあり、「膝の内側の痛み」の原因の一つとして考えられる状態です。
半月板の損傷・変性
半月板は、膝関節の内側と外側にそれぞれ1枚ずつ存在するC字型のクッション組織です。内側半月板は外側半月板に比べて可動性が低く、膝を深く曲げ込む動作や捻り動作の際に損傷を受けやすい傾向があります。損傷すると、膝の内側や後ろ側に痛みやひっかかり感が出やすくなります。また、激しい動作による損傷だけでなく、日常的な膝の曲げ伸ばしの繰り返しによって、半月板はいわば「経年劣化」のように少しずつ変性していくこともあります。こうした変性は加齢とともに進みやすく、気づかないうちに膝の内側や裏側の痛みとして現れることがあります。
なぜ半月板が薄くなったり、変形性膝関節症が起きるのか
膝関節に過度な負担がかかり続けると、クッション材である半月板が薄くなることがあります。更に、半月板が薄くなっていくと、骨と骨が直接ぶつかりやすくなり、膝関節が変形し「変形性膝関節症」を発症。さらには、軟骨の減少が進むと骨の端にトゲのような突起(骨棘=こっきょく)が形成されることもあります。
膝関節が傷む原因は、膝そのものだけに問題があるわけではありません。膝関節を支える筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングスなど)は骨盤にも付着しており、骨盤の位置が崩れると、これらの筋肉のバランスが乱れ、膝関節に過度な負担をかけてしまいます。
座り姿勢による膝関節への影響
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頭部が前に出る(頭部前方位)→ パソコン画面を覗き込む姿勢が続くことで、頭が肩より前に出やすくなる
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骨盤が後ろに傾く(骨盤後傾)→ 腰が丸まり、いわゆる「猫背」の状態になる
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ハムストリングス(太もも裏)が短縮・硬くなる→ 座った状態が続くことで常に縮んだまま固まりやすく、骨盤をさらに後傾方向に引っ張る
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股関節・膝関節が屈曲・内反・内旋しやすくなる→ 膝の内側に負担が集中しやすくなる
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大腿四頭筋とハムストリングスのバランスが崩れた状態が続く→ 半月板・軟骨への偏ったストレスが継続する
立ち姿勢による膝関節への影響
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荷物を持つ姿勢や立ち続ける姿勢に疲労し、重心が後ろに移動する→ 腰を落として重心を逃がす「もたれ立ち」や片脚重心の「休め姿勢」が習慣化しやすい
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骨盤が後傾または左右に歪んだ状態が続く→ 骨盤を安定させる中殿筋・大殿筋の過緊張やアンバランスがおきる
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ハムストリングスへの依存が高まる→ 骨盤がさらに後傾方向に引っ張られる
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膝が内側に入りやすくなる(内反・内旋)→ 膝の内側(鵞足部・内側半月板)への負荷が集中しやすくなる
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長時間の荷重が続く→ 軟骨・半月板へストレスが増大する
特別な出来事がなくても、毎日繰り返される何気ない動作や姿勢の積み重ねが、こうした連鎖を慢性化させていきます。その結果として、過度な負担が膝関節にかかるようになり、半月板が薄くなったり、変形性膝関節症のリスクへと繋がってしまいます。
自分でできるセルフケア
以下のセルフケアは、症状の予防や軽減に役立てられることがあります。
ハムストリングスのストレッチ
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床に座り、片脚を伸ばす
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伸ばした脚のつま先方向に、背筋を伸ばしたまま上体をゆっくりと傾ける
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太ももの裏が伸びる感覚で15〜20秒キープ、左右それぞれ行う
姿勢を意識した日常習慣
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長時間座り続けるときは、1時間に1回は立ち上がって軽く動く
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座るときはお尻を椅子の奥まで引いて、坐骨で座ることを意識する
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立ち仕事では、片脚重心が続かないよう意識的に重心を左右均等に保つ
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歩くときは視線を前方に向けて頭を起こす
こんな症状があるときは医療機関へ
膝の痛みのほとんどは緊急性が低い場合が多いですが、以下のような症状を伴う場合は、早めに整形外科などの専門医への受診をおすすめします。
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膝が大きく腫れている、または熱を持っている
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膝が突然ロック(曲げ伸ばしができない状態)する
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強い外傷(転倒・スポーツ中の衝撃など)のあとに痛みが始まった
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膝の痛みと同時に、しびれ・排尿障害・足に力が入りにくい感覚がある(神経的な問題の可能性があります)
薬・注射以外で膝の治療法をお探しの方
「病院では異常なしと言われたけれど痛みが続く」「薬や安静だけではなかなか改善しない」そういった方に、鍼灸整体は選択肢の一つとなることがあります。
下川鍼灸整体院が行う膝の痛みへのアプローチ方法
膝の痛みに対して鍼灸整体では、膝そのものへのアプローチだけでなく、痛みの根本に関係する筋肉や骨盤・腰へのアプローチを組み合わせて行います。鍼治療では、硬くなったハムストリングスや大腿四頭筋・腓腹筋などに直接アプローチすることで、筋肉の緊張緩和や血流改善をはかりま、整体で、骨盤や腰椎のアライメント(位置関係)を整えることで、膝関節にかかる偏った負担を軽減することをめざします。
膝の痛みは、膝だけを診るのではなく身体全体のバランスを整える視点が重要です。「膝が痛いから膝だけケアする」ではなく、身体全体の連動性を確認しながら施術を進めていきます。福岡市天神・赤坂にある下川鍼灸整体院の鍼灸・整体施術は膝の痛みと相性がいいです。まずはお気軽にご相談ください。女性院長が全て担当しますので女性の方も安心してご利用いただけます。