股関節に異常なし│立ち上がるときに鼠径部がズキっと痛むその原因とは
椅子から立ち上がるときに足の付け根がズキッとするのに、歩くのは平気。整形外科で「股関節に異常はありません」と言われると、「では何が原因なのか」と不安になる方もいらっしゃると思います。
鼠径部の痛みは、筋肉や骨の歪み、神経などさまざまな原因が考えられます。そのため、股関節だけが原因とは限りません。ここでは、腰や骨盤まわりが関係している可能性について、鍼灸師の立場から整理します。
立ち上がりを支える「骨盤の安定性」
立ち上がる動作では、腰や股関節まわりの筋肉が同時に働きます。そのときに、土台である骨盤が安定していないのと股関節周囲に負担がかかりやすくなります。。
骨盤の安定に大きく関わるのが、お尻の外側にある「中殿筋」です。中殿筋は、歩行や階段など、片足に重心がかかる動作で骨盤が横に傾くのを防ぐ働きが重要です。そのため、中殿筋がきちんと機能していない歩行などの片足重心の際に、骨盤が左右にぶれ、股関節に過剰な負担がかかりやすくなります。また、骨盤は上半身と下半身をつなぐ場所でもあるため、「土台」の部分にあたります。そのため、骨盤の安定性が落ちると、上にある脊柱にも影響がおき、腰周りを中心に上半身の筋肉のアンバランスも起き、さらに骨盤・股関節に負担がかかるといった悪循環ループに陥りやすくなります。
立ち上がり動作に関わる筋肉
立ち上がる動作には、骨盤まわりのいくつかの筋肉が連動して関わっています。ここでは、特に大事な3つの筋肉を紹介します。
腰方形筋
腰椎から骨盤に付着する深層の筋肉。腰椎の安定に関わっています。
腸腰筋
腰椎から骨盤を跨いで、大腿骨に付着しており上半身と下半身をつなぐ筋肉です。股関節を曲げる働きがあります。
中殿筋
骨盤に付着している筋肉で、骨盤の傾きを防ぐ働きがあります。
筋肉の柔軟性が低下すると
何らかの原因で、筋肉の過緊張し、柔軟性の低下が起こると、関節の動きが制限され、スムーズに動かしにくくなります。そのため、上記の筋肉の状態が影響しやすい場面といえます。
-
腰方形筋:骨盤の高さにズレがおき、立ち上がりで体重が片側に偏り、股関節や足の付け根の片側に負担がかかりやすくなります。
-
腸腰筋:骨盤が前に傾きやすくなり、股関節の伸展が制限されます。 股関節の前に詰まり感や引っかかりを感じやすくなります。また代償作用として大腿直筋などの表層の筋肉が代わりに働くと、鼠径部の違和感や張り感までも感じることもあります。
-
中殿筋:骨盤の安定が保ちにくくなり、片脚に体重がかかる場面で骨盤が左右にぶれやすくなり、股関節にも負担がかかりやすくなります。
筋肉は「骨を支える」役割も重要
筋肉の働きには、関節を動かすことのほかに、「姿勢を保つ」役割もあります。 立ち上がりの場面では、骨盤や腰椎、股関節を「支える」役割が特に重要です。
力を発揮するためには「神経の働き」が必要
筋肉が力を発揮するといった働きをするには、神経からの指令が欠かせません。立ち上がるときは、脳が出した指令が脊髄を下り、腰の神経根へ伝わります。
鼠径~太ももの前側につながる指令は、L2〜L4の神経根から大腿神経に集まります。 この指令が筋肉に届くことで、「膝を伸ばす、体を持ち上げる」ときに筋肉の力が発揮されます。
しかし、この流れのどこか神経の伝達が乱れることで、筋肉への指令が届きにくくなり、立ち上がる際にかかる負担に対して支える力が十分に発揮できず、股関節周囲に直接的負担がかかりやすくなります。それが繰り返されることで、立ち上がるときにズキッとする痛みへとつながりやすくなります。
筋肉の柔軟性の低下・力が十分に発揮できない状態が続くことで、立ち上がる際にかかる負荷に耐えきれずに、股関節がズキっとする痛みが走りやすくなります。歩行に比べ、立ち上がりでは短時間に大きな力が必要です。そのため、歩くのは平気でも、立ち上がりだけで痛みが出てしまうことは少なくありません。
病院での一般的処置
股関節に異常ない場合、病院での一般的処置は保存療法とされています。 ここでは、その一般的な内容を紹介します。
薬
代表的な薬としてロキソニンやリリカ、タリージェが処方されます、薬は一時的な症状緩和には有効ですが、根本治療にはならないため、リハビリや生活改善との併用が重要とされています。
リハビリ
マッサージや筋力強化などを行います。軽症なら1~3ヶ月程度で改善することもありますが、重症の場合は3~6ヶ月以上かかることもあります。病院でのリハビリと並行して、自宅でも毎日少しずつ行うことが回復を早めるとされていますが、自宅でも行う際は、適切なフォームで実践できるいるか注意が必要です。
それでも良くならない方へ│当院へご相談ください
筋肉のかたさ、骨盤の位置、神経の伝わり方は、日々の姿勢や動き方が作り出していることがほとんどです。そこで当院は、「姿勢・筋肉・関節・神経」それぞれを検査し、痛みの原因を細かく分析していきます。
原因を特定したうえで、最短で改善するための施術計画の作成とあなたのお体にとってベストな鍼治療・整体を提供します。
股関節に異常がないと言われたのに、立ち上がり動作に股関節がズキっと痛むのが解消されない方は、福岡天神の下川鍼灸整体院へご相談ください。
合わせ読みたい記事
股関節まわりの痛みに対する、下川鍼灸整体院の治療方針と施術の流れをご紹介します。
股関節痛の施術詳細はこちら
「床から立ち上がる際に左足の付け根に痛み」「常に左側のお尻の痛み・すねのしびれを感じるが座っている姿勢でより強く感じる」と2つの症状に悩む。病院でレントゲンやMRIをとったが異常なく、リハビリに通院していたが大きな変化を感じないとのことでご来院(福岡市博多区40代男性)
事例紹介こちらへ
アクセス
福岡県福岡市中央区舞鶴2丁目2-7 熊江ビル201
地下鉄空港線【赤坂駅】徒歩3分・西鉄【福岡天神駅】徒歩10分・【法務局前】バス停徒歩1分