坐骨神経痛と薬について

「坐骨神経痛」は、慢性腰痛や椎間板ヘルニアなど腰の問題でおこりやすい症状のひとつですが、坐骨神経痛に対して一般的に選ばれる治療は「薬」です。
ただ薬にも様々な種類があります。それぞれどのような作用があるかご存知でしょうか。

坐骨神経痛とは、腰椎（腰の背骨）からお尻を通り足先に向けて走行している坐骨神経を何らかの原因で刺激し、その結果、坐骨神経痛という症状が出現します。

坐骨神経痛の感じ方は人それぞれ異なりますが

・お尻や足に重だるい痛み
・足にピリピリとしたしびれ
・片足だけ冷たい感覚

などです。

坐骨神経痛がおきる原因が

・骨の問題（椎間板ヘルニア・腰椎分離すべり症・脊柱管狭窄症など）
・筋肉系の問題（慢性腰痛・梨状筋症候群など）

であれば、整形外科での処置法として、

・薬物療法
・注射
・理学療法（体操やストレッチ）
・物理療法（温熱や電気治療、ウォーターベッド）

などですが、その中で最も一般的に選ばれるものは「薬」です。

坐骨神経痛に対する薬には様々な種類があります。

①NASIDs（非ステロイド性抗炎症薬）
→ロキソニン・ボルタレンなど
いわゆる「痛み止め」です。
痛みの部位で発生している炎症・熱を抑え、痛みを抑えます。
副作用は、胃腸や腎障害などです。

②神経障害性疼痛薬
→リリカ・タリージェなど
本来「痛み」というのは、体に問題が起きているサインです。それは、体に起きた問題を神経が脳へ伝達し脳が処理することで「痛み」を感じていますが、神経障害性疼痛は、神経が過敏になっているため、急性期の問題が消失しても、常に痛みを感じやすい状態。更に、痛みのストレスや不安、社会的ストレスなどでも痛みを感じる原因に。
そのため、痛み止めではなく神経障害性疼痛薬を使い、神経の興奮を抑えることで脳に送る「痛みの信号」を抑制し、鎮痛効果を発揮します。

副作用は、めまいや眠気などです。

③オピオイド（麻薬性鎮痛薬）
→トラムセット・トラマールなど
他の薬剤でも効かない場合に使用される医療用麻薬です。
副作用は、眠気や吐き気などです。

大前提として、坐骨神経痛を引き起こした問題が、
・筋肉系の問題（慢性腰痛・梨状筋症候群など）
・骨の問題（椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など）
・それ以外
なのか知っておくことです。

そのうえで例えば、椎間板ヘルニアを発症したことで炎症がおき坐骨神経痛が出現しています。その炎症を早く引かせる目的として抗炎症薬を服用することは良いと思います。
ただその後、炎症期（急性的な問題）が終わったものの、筋肉の緊張や体の歪みによって坐骨神経痛が続いている場合、足のしびれ・痛みが消失するまでひたすら「薬」に頼ることはおすすめしません。
「痛み」というのは体に問題があることを知らせる警報サインですが、炎症もないのに薬を服用するということは「痛みを感じにくくさせている」ということになります。そのため、薬によって痛みの感覚を誤魔化し、治ったと思いがちですが、坐骨神経痛を引き起こした問題を解消されて痛みが緩和しているわけではありません。問題は体に残ったまま放置され更に長期化している状態です。

坐骨神経痛の原因は、「筋肉系の問題」「骨の問題」と分類されていますが、筋・神経・骨格など身体運動に関わる機能は、全て連動して動いているため、多くは複数の要因が絡み合っています。

そのため、「腰の筋肉が緊張していたのが問題です」「椎間板ヘルニアが原因です」など患部だけを診て、患部に起きている問題だけを確認するのではなく、もう一歩更に踏み込み「腰の筋肉が緊張しているのは"何故"なのか」「椎間板ヘルニアがおきたのは"何故"なのか」といった根本原因を見つけ、根本から解消することが、健康な体へ戻るための一番の近道だと考えています。

病院は、患部だけを診てその患部におきている問題に対しての対処療法ですが、当院のような治療院は患部含め全身の検査を行い、坐骨神経痛を引き起こした根本原因を見つけます。そして、鍼灸・整体で根本原因の解消を行います。

薬を使用することがいけないわけではありませんし、炎症の強い急性期やどうしてもその場を乗り切るために薬を頼り、痛みを一時的に緩和させるという目的で服用することは良いと思います。
当院でも、お体の状態によって整形外科で処方された炎症鎮痛剤を併用しながら鍼治療を行うケースもあります。

ただ、体に起きている問題に対してアプローチせずに、「痛み・しびれ」という感覚を抑えるだけの対症療法で、坐骨神経痛が緩和したので治りました。は、体に問題を残したままですので、坐骨神経痛の再発リスクは高くなりますし、二次障害として違う問題を引き起こす可能性もあります。
当院は、その場しのぎではなく、今後のお体のためにも一度体に起きている問題をリセットし本来あるべき健康な体へ戻るために坐骨神経痛を引き起こした根本原因から解消を行います。

このようなお悩みをひとつでもお持ちでしたら、福岡市中央区赤坂駅徒歩3分にある下川鍼灸治療院へご相談ください。

当院は、腰痛・坐骨神経痛がお悩みでご来院される方が多くいらっしゃいます。
坐骨神経痛を感じていたものの生活が困るほどの支障がないからと安易に考え治療を後回しにしていたのち、坐骨神経痛がひどくなったタイミングで駆け込んでくる方も少なくありません。
体に起きている問題を放置すればするほど、改善にもお時間はかかります。
日々生活を送る中で、足のしびれや痛みは不快な感覚だと思います。今後もそのお体を使って生活をしないといけないからこそ、早めの治療をおすすめします。
福岡市中央区天神で坐骨神経痛にお悩みなら下川鍼灸治療院へご相談ください。

赤坂駅徒歩3分/西鉄天神駅徒歩10分/西鉄バス法務局前徒歩1分　とアクセスも抜群です。

（坐骨神経痛と薬についてのページ作成者：下川）